Q18 自社の3分の1の株式を保有しますが、後継者を自分で決められますか?

※例
私は静岡市内で家具を製造する小さな会社を経営しています。この会社は私の親の代からの会社で私が社長をしているといっても、私の兄弟や甥、姪に株式が分散されており、私の持株は28パーセント程度です。

長年、私の長男が会社に貢献し、私は長男を会社の後継者にしたいと考えていますが、今からどのようなことをしておけばよいでしょうか?
事業承継におきましては、相続税や贈与税対策に目が向きやすいのですが、長男に円満に事業承継するには株式の円滑な承継が何よりも重要です。とりわけ、特別決議に必要な3分の2の株式を有していることが大切で、この株式を後継者に譲渡してあげれば経営も円滑にいくものと思われます。

残念ながら、あなたの会社の場合は親の代からの経営で株式が親族間に分散されています。今は、株主である親族があなたを信頼し、経営も円滑にいっているのだと思いますが、経営者が代わればどのようになるかわかりません。

はなはだ困難なことではありますが、あなたはすぐに分散した株式を集中する必要があります一度、分散した株式を集中させるには、経営者であるあなた個人が任意で取得する方法、あなたの会社が自社株式を買うことにより任意に取得する方法(金庫株)等がありますが、いずれも株主である相手方の同意が必要です。

仮に、相手方が売却に同意したとしても、株式の価格を高く言ってきたら交渉は難航するでしょう。こうしたことを考えますと、一度分散した株式を集中させることは一般的にみて非常に困難でありますので、日頃から株式の集中を考えておくことが大切です。

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